一戸建てのメンテナンスの1つ、外壁塗装。美観や住宅の性能を左右するだけあって、こだわりたい方もいらっしゃるでしょう。
しかし、外壁塗装と一口に言っても「塗料にたくさんの種類があって、何を選べば良いのかわからない」という方も多いです。さらに水性、油性もあり、とにかく選択肢が多すぎるのが外壁塗装。
本記事では、外壁塗装の基本的な知識、塗料を選ぶポイント、塗料の種類、それぞれのメリット・デメリットまでたっぷり解説します!

 

 

目 次

外壁塗装の基本的知識!

まずは住宅の外壁のこと、外壁塗装の基本的なことをお伝えします。

 

外壁の役割とは

外壁の役割は生活空間を守ることです。
雨風から住宅を守り、プライバシーを守り、外部からの音などを遮断します。
また、住宅のデザインにも大きく影響する部分です。
美観、機能を十分保ち、劣化を防ぐためにも外壁は定期的なメンテナンスが必要となります。

 

外壁塗装とは

外壁は住宅部分の中でも外気に晒される面積が大きく、常に雨・風・ホコリ、排気ガスなどに晒されています。
メンテナンスを怠ると、本来の外壁が担う機能を十分発揮できず住宅全体の劣化を早めます。
たとえば、すでにひび割れや雨漏りが発生している場合、劣化の進行はかなり進んでいる可能性が高いです。ただし、明らかな被害や見た目にわかるひび割れがなければ、外壁塗装をしなくて良いというのは大きな誤解です。
定期的にメンテナンスすることにより、リスクを防ぎ、住宅を劣化から守ります。

 

外壁塗装の間隔はおおよそ10年

外壁塗装の目安期間は一般的に10年と言われています。
これは、国内における住宅のおよそ8割を占めている窯業系サイディングボードの防水性能の耐用年数が10年であり、塗料の中で最も使用されているシリコンの耐用年数も概ね10年だからです。

 

外壁塗装の主な目的

外壁塗装の目的は主に3つです。

  • 外壁の下地を保護する
  • 外壁、住宅の劣化進行を緩やかにする
  • 防水効果を高める

また、外壁が劣化したことによる雨漏りは、住宅全体を急激に劣化させます。
それによるカビの発生などの二次被害も心配です。健康、生活に大きな影響を及ぼしますので、定期的に点検、メンテナンス、外壁塗装を行いましょう。

 

 

外壁塗装の塗料を選ぶ前に確認しておきたいこと

 

外壁の素材は?

外壁塗装塗料を選ぶ前に、住宅に使用されている外壁素材を確認しておきましょう。
外壁素材によって相性の良い塗料が異なります。基本的にはリフォーム会社が現地調査の段階で外壁素材を見極め、相性が良く、施主のニーズを満たした塗料を提案してくれるはずです。
しかし、依頼する側として「相性の良い・悪いがある」「相性が悪いと外壁素材と外壁塗料それぞれのメリットを活かせない」ということだけでも知っておくと良いでしょう。

 

住まいの環境

雪、雨の多い地区、海の近くなど、お住まいの環境はそれぞれです。
外壁は常に外気に晒されているため、気候や環境が大きく影響します。塗料にどんな機能が必要なのかも、環境によって異なってきます。

 

 

外壁塗装の塗料の選び方ポイント3つ!

 

耐用年数

ここで言う耐用年数とは“塗料の耐用年数”です。
元々の外壁の劣化状態や、環境(雨、風、紫外線など)によって外壁の寿命は異なってきますので、注意が必要です。
前述した通り、外壁塗装の間隔目安は10年です。
最も耐用年数が長い塗料で15~20年なので、やはり10年を目安に点検や目視での確認を行い、必要に応じて外壁塗装を行うのをおすすめします。

 

コスト

塗料によって費用も異なってきます。
費用は、外壁塗装の施工費用だけではありません。耐用年数とのバランスもあります。
塗料の中には耐用年数が10年未満のものもあり、こまめに塗ることを前提にした種類もあります。それらを選ぶと平均的なサイクルよりも早く外壁塗装を行うことになるので、1回の施工費用が安く済んでも、長期的に見ると住宅維持のコストが上がっていることも。
塗料の耐用年数と予算のバランスを考えて塗料を選びましょう。

 

 

塗料の種類!効果とそれぞれのメリット・デメリット

 

シリコン塗料

現在、最も外壁塗装に使用されている塗料です。
カラーバリエーションも多く、価格・耐用年数のバランスが良いのが最も選ばれている理由でしょう。
表面に汚れがつきにくいのも大きな特長です。

耐用年数7~10年

 

ウレタン塗料

シリコンが主流になる前までは、よく使用されていた塗料です。
費用が抑えられること、摩擦に強いのがメリット。現在でも、その特長から階段の手すりや雨戸の塗料に用いられています。
シリコンより耐用年数が短いため、10年以内の点検と塗り直しを推奨します。

耐用年数5~8年

 

フッ素塗料

高品質で、耐用年数が長いのがメリットです。水を弾く性能が高いのも特長。
外壁塗装の頻度をできるだけ長くしたい方や住宅、外壁の強度をアップさせたい方におすすめです。その品質の高さを評価され、スカイツリーの塗料としても使用されています。

耐用年数15年~20年

 

ラジカル塗料

近年人気の高いラジカル塗料は、費用と品質のバランスが良くコストパフォーマンスに優れています。紫外線の影響を最小限に抑え、外壁の強度をアップさせられることから、シリコン同様に、主流になりつつあります。

耐用年数10年~15年

 

無機塗料

フッ素塗料と並び、高品質塗料として取扱われている無機塗料は、耐用年数が長い、防火性が高いのがメリットです。
長期に渡り美しい状態を保てるため、美観を気にされる方にもおすすめです。
しかし、施工が難しいと言われており、うまく施工できないとひび割れも生じやすいため、事例が豊富なリフォーム会社へ依頼することを推奨します。

耐用年数15年~20年

 

 

塗料の材料・分類・違いについて

 

知っておきたい塗料に含まれる「材料」

塗料は、主に3つで構成されています

  • 顔料……色付けに使用されます。
  • 合成樹脂……上記で解説した「シリコン」「フッ素」などがこれに当たります。
  • 添加物……塗料の品質を安定させるための材料です。たれ防止、防カビ、防腐などの機能を付与してくれます。

そしてこれらの材料が入った塗料を、希釈剤に入れて塗装していきます。
希釈剤は「油性」か「水性」かを選べます。

 

水性塗料の特長

現在は、外壁塗装で使用される希釈剤はほとんど水性です。
以前は油性と水性で耐久性に大きな違いがあり、油性の方が耐久性に優れていましたが技術が進み、水性と油性の違いも埋まりつつあります。
水性の最大のメリットは「ニオイが少ない」「地球環境に配慮されている」ことでしょう。
小さなお子さんや高齢者、ペットがいるご家庭には安心してお選びいただけるのはもちろん、ご近所への影響も少なくて済みます。

 

油性塗料の特長

耐久性に関してはやはり信頼が厚く、現在でも屋根塗装では主流となっています。雨に強く、艶も出ますので美観も保てるのがメリットです。デメリットはニオイです。外壁の種類によっては油性を推奨されることもあります。

 

 

外壁塗装の塗料は住宅の状態や環境に合ったものを

外壁の塗料は、種類やタイプがさまざまです。
安易に安さや条件で選ぶのではなく、それぞれのメリット・デメリットを理解しつつ
住宅の状態、環境、使用されている外壁素材に合ったものを選ぶのが最適な選択です。
「そろそろ外壁の劣化が気になってきた」「塗装塗料に種類があるのはわかったけど、何を選べば良いのかわからない」という方、まずはご相談ください。
お客さまの住まいのパートナーとして、わが家のマイスターは、外壁塗装も住宅の状態や環境に合ったものをご提案します。