近年、和食屋や居酒屋さんなどでよく見かけるようになった掘りごたつ。
楽な姿勢で長時間座っていられるなど、見た目以外にも多くのメリットがあるため「リフォームで自宅に掘りごたつを作りたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
実際にいくらかかるのか気になっている方のために、今回のコラムで掘りごたつのリフォーム費用について詳しく解説していきます。
意外と知らない掘りごたつの魅力とは
改めて掘りごたつの魅力についてお伝えしていきます。
主に以下のような特徴があるので、普通のこたつとの違いも意識しながら検討してみてください。
- 楽な姿勢で座れる
- コミュニケーションが増える
- 様々なデザインの部屋にマッチする
- 床下収納としても使用できる
楽な姿勢で座れる
掘りごたつと普通のこたつの最大の違いはその形状です。
普通のこたつだと、足腰には意外に大きな負担がかかり、長時間座っているとだんだん足が痺れて辛くなっていきます。
一方で掘りごたつは机の下に穴が空いているため、椅子に座るような感覚で腰掛けることができます。
楽な姿勢で長時間座っていることができるほか、立ったり座ったりする動作も楽になります。
コミュニケーションが増える
肌寒い冬の季節、こたつは家族全員が集まるコミュニケーションの場になりますが、この点は普通のこたつも掘りごたつも同じです。
ちなみに、こたつの消費電力はエアコンの3分の1程度。
家族がバラバラで暖房機器を使用するより、全員でこたつで温まることで電気代を節約することができます。
様々なデザインの部屋にマッチする
こたつがある部屋というと、畳が敷かれた和室をイメージする方がほとんどでしょう。
掘りごたつも和室に設置されることが多いですが、実は和室以外にも様々なデザインの部屋にマッチするという特徴があります。
特に近年人気が高まっているのが、和モダンデザインの部屋と掘りごたつの組み合わせです。
伝統的な日本らしさと洗練されたスタイリッシュさが融合した和モダンデザインは、掘りごたつと非常に相性が良いです。
洋室にも意外によく馴染むため、個性的なデザインの部屋を希望する方におすすめです。
また、通常のテーブルと違って天井が高く感じられるという点も掘りごたつのメリットなので、ぜひ色々なデザインをシミュレーションしてみてください。
床下収納としても使用できる
掘りごたつは床下収納として使用することも可能です。
構造にもよりますが、掘りごたつ本体を収納しておくことできるため、こたつを使わない夏の期間、どこに保管しておけばいいか悩んでしまう方にもおすすめです。
また、周囲の畳が取り外し可能になっており、その中が収納スペースになっているケースもあります。
座布団や小物を片付けておくことができるため、スペースを無駄にしません。
掘りごたつのリフォーム方法は3種類
テーブルの真下に穴が空いている構造は基本的にどの堀ごたつにも共通していますが、実は適切なリフォーム方法は部屋の構造によって異なります。
実際に堀ごたつを設置する際はどのような手法を取るのか、一般的には以下の3つが考えられます。
- 床を下げて設置する
- 小上がりを作って設置する
- 掘りごたつユニットを設置する
床を下げて設置する
オーソドックスな手法の一つが、こたつ本体の真下に穴を開け、床を下げるということです。
畳でもフローリングでも大まかな工事内容は同じで、一度床材を剥がし、その下にある床板をくりぬきます。
その際、ただ穴を開けるだけだと住居そのものの耐久性が下がってしまうため、鋼製束(こうせいづか)を埋め込むのが一般的です。
あとは底面と側面を整えればリフォームは完了で、工期としては5日前後を要します。
小上がりを作って設置する
穴の部分の床を下げるのではなく、こたつ周囲に小上がりを作るという方法もあります。
掘りごたつの存在感もあり、メリハリのあるデザインになります。
メリットは既存の床に手を加える必要がないということで、2階以上の部屋やマンションに向いています。
ただ、新しく枠組みを製作して畳をはめ込むため、それなりの重量になります。
間取りだけでなく耐久性を考慮して設計する必要があり、工期は同じく5日前後です。
掘りごたつユニットを設置する
他の2種類と比較して手軽に設置できるのが、オンラインショップでも販売されている掘りごたつユニットです。
「ユニット」といっても商品として販売されているのは床部分のみで、こたつ本体は別売りになっていることが多いです。
基本的には購入者自身が組み立てる必要がありますが、構造は特別複雑というわけではありません。
サイズは大きいものの、1セットであれば1日で組み立てることも可能です。
また、既製品といっても商品のバリエーションが多いので、好みに合ったデザインのものを選ぶことができるでしょう。
掘りごたつのリフォーム費用はいくら?
次に掘りごたつの設置にかかる費用について解説いたします。
リフォームの方法によって以下のように費用が異なります。
- 床を下げて設置する場合:30万円~
- 小上がりを作って設置する場合:20万円~
- 掘りごたつユニットを設置する場合:10万円~
床材や床板にも着手する分、床を下げて設置する場合が最も工事の規模が大きくなる傾向にあり、費用が高くなります。
一方で掘りごたつユニットの場合、既製品であることと、自分で組み立てることから、最も費用を抑えることができます。
掘りごたつと床暖房の組み合わせもおすすめ
掘りごたつを設置するだけでも十分快適な住居が実現できますが、同時に床暖房を設置するリフォームを行うのもおすすめです。
掘りごたつのまわりの畳に床暖房を組み込むことで、お尻の下からもじんわりと温めてくれます。
床暖房の設置費用は1畳当たり5万円程度~です。
掘りごたつの設置費用と合わせれば高額な費用が必要になりますが、寒い冬をより快適に過ごしたいという方はぜひ検討してみてください。
掘りごたつを設置する場合の注意点
最後に掘りごたつを設置する際に覚えておきたい注意点を解説いたします。
とても大切な部分なので、よく理解してからリフォーム計画の作成に取り掛かりましょう。
- 掃除に手間がかかる
- 適度な換気が必要
掃除に手間がかかる
通常のこたつに比べて、堀りごたつの場合は中の穴にホコリが溜まってしまいます。
掃除機をかけるのも手間がかかり、常にきれいな状態を保つには少なからず苦労が伴うでしょう。
適度な換気が必要
既存の床を下げて堀ごたつを作った場合、床下から上がってきた湿気が穴の中に溜まり、気付かないうちにカビが発生してしまう恐れがあります。
こまめに換気する必要があるため、定期的にこたつ布団を取って湿気を逃がしましょう。
また、その際同時に掃除をすると、お手入れの手間を軽減することができます。
掘りごたつで家族が集まる空間に
何年か前まではあまり馴染みがなかった堀りごたつですが、近年では随分と普及し、一般家庭や飲食店で見かけることも多くなりました。
寒い冬をより快適に過ごすために、ぜひ掘りごたつの設置を検討してみてください。
ただ、どのようなリフォーム方法が適切かは家庭によって異なります。
後悔しないリフォームを行うためにも、ぜひ「わが家のマイスター」にご相談ください。お客さまに合わせて最適なリフォームをご提案いたします。