お部屋の使いやすさや体感の広さは、家具の配置で大きく変わるもの。
「家具をなんとなく置いている」という方は、家具の配置を変えるだけで今よりも広々と快適な空間に変えられるかもしれません。
この記事では、家具のレイアウトを決める考え方や部屋を広く見せるテクニック、部屋別のポイントや注意点をご紹介します。
これから家具を買いそろえていくという方や、今の部屋をもっと広く使いやすい空間にしたいという方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

目 次

家具のレイアウトを決める基本の考え方

インテリアの専門的な知識がなくても、基本原則に沿って家具をレイアウトすることで、簡単にセンスのよい部屋をつくることができます。

 

部屋のサイズを採寸する

家具のレイアウトを考えるときは、まず部屋のサイズを測ることから始めます。

<採寸する場所>

  • 部屋の奥行き、横幅、高さ
  • 窓やドアの位置、大きさ
  • 柱などの出っ張り

 

ざっくりとゾーニングする

次に、部屋をざっくりとゾーニングしていきましょう。
具体的な活動ごとに空間を区切って考えることで、どのような家具が必要か分かってきます。

例)リビングダイニングのゾーニング

  • 家族みんなでご飯を食べる空間
  • テレビを見ながらくつろぐ空間
  • ちょっとしたパソコン作業や勉強をする空間

 

必要な家具を考える

大まかなゾーニングができたら、活動に合わせて優先して置きたい家具を考えましょう。
その場所で使う物に合わせた収納も用意すると、日々の片付けの手間やストレスを減らすことができます。

例)ダイニングで仕事や勉強をする場合に必要な家具

  • パソコンや教科書を広げられるカウンターデスク
  • 仕事道具や文房具をしまえる収納棚

 

何を見せたいかを決める

「広々と見せたい」「おしゃれに見せたい」などのコンセプト通りの印象を与えるには、どんな物が視界に入るかを考えることが大切です。
そのなかでも特に重要なのが「部屋に入った瞬間に見える物」と「長くいる場所から見える物(キッチンに立ったとき、ソファに座ったとき等)」です。

  • 広々と見せたい→部屋に入ったときの視線の抜けを確保する
  • すっきり見せたい→生活感が出る物が見えにくい向きにソファを置く

 

家具のサイズやレイアウトを調整する

最後にここまでのポイントを踏まえて、家具のサイズや位置を細かく調整します。
家の図面を準備して家具を書き込むほか、家具のレイアウトをシミュレーションできるアプリを活用する方法もあります。

 

 

家具の配置に失敗しないレイアウトのコツ

同じ部屋に同じ家具を置いたとしても、レイアウトによって快適さは変わってきます。
ここからは、家具を上手にレイアウトするコツをご紹介しましょう。

 

人が通れるスペースを確保する

家具を置くときには、人がスムーズに通れるスペースを確保することが大切です。

<人が通るのに必要な幅>

  • 1人で通る:55〜60cm
  • 2人がすれ違って通る:110〜120cm

特に2人以上で暮らす場合は、すれ違うことが多くなりそうなところは、余裕を持って家具を配置するとよいでしょう。

 

コンセントやスイッチの位置を確認する

家具の場所を考えるときには、建物のスイッチやコンセントの位置も確認しましょう。
テレビ台やパソコンデスクなどはコンセントの近くに配置すると、電源コードを引き伸ばさなくて済むため、すっきりした印象になります。
電気のスイッチや頻繁に抜き差しするコンセントは、家具で隠してしまわないように注意しましょう。

 

余計な物が見えていないか確認する

家具は、作業する場所から余計な物が見えないように配置するのが基本です。
たとえば、キッチンに対して水平にダイニングを配置すると、食事中に雑然としたキッチンが目に入ってしまうことも。
キッチンに対して垂直にダイニングを配置すると、余計な物が目に入らずに楽しいご飯の時間に集中できるかもしれません。

 

家具のラインや色をそろえる

奥行きの異なる家具を並べるときは、壁につけて置くのではなく、手前のラインをそろえると美しく仕上がります。
家具の高さが異なる場合は、低い家具の下に板を敷くか、上に置物やボックスを置いて高さをそろえるとすっきり見えるでしょう。
色がそろっていないとチグハグな印象になるので、家具の高さだけでなく色をそろえることも大切なポイントです。

 

 

もっと広くおしゃれに見せる家具配置テクニック

「遠近法」や「フォーカルポイント」を意識して家具を配置すると、同じ部屋でもより広々とおしゃれに見せることができます。

 

広く見せたいなら「遠近法」を使う

「遠近法」とは、手前から奥に遠ざかるにつれて、どんどん小さく見えること。
部屋を広く見せたいときは、この遠近法を利用してみましょう。
ドア側に背の高い家具を配置し、奥に向かって徐々に背の低い家具を配置すると、ドアを開けた時に視線が奥に抜けて、部屋を広く感じさせることができます。

 

おしゃれに見せたいなら「フォーカルポイント」をつくる

フォーカルポイントとは、パッと目がいく場所のこと。
部屋に入って一番に目がいく場所に、お気に入りの絵やグリーンを飾るなど工夫をすると、第一印象がぐんとよくなります。
つい部屋のあちこちを飾りつけたくなりますが、フォーカルポイントは欲張っていくつもつくらないのがポイントです。

 

 

部屋別!家具レイアウトのポイント・注意点

最後に、部屋ごとの家具レイアウトのポイントと注意点をご紹介します。

 

LDK

家族が一番長く過ごすLDKでは、ダイニングテーブルとソファがメインの家具になります。
ダイニングテーブルの大きさは、1人が食事するのに必要なスペース×人数分で考えるのがおすすめです。

<食事するのに必要なスペース>

  • 1人:横幅60〜80cm×奥行35〜40cm程度
  • 4人:横幅120〜160cm×奥行70〜80cm程度

ソファは中央に置くと圧迫感がでやすいため、部屋の隅に配置されることが多いでしょう。
置く場所が決まったら、そこにぴったり合うソファのサイズを考えます。

 

寝室

寝室のベッドは、クローゼットの扉を開閉できるスペースを考えて配置します。
広く開放感のある寝室にしたい方には背の低いローベッド、収納力をアップさせたい方には下に収納スペースが付いたベッドがおすすめです。
寝室からバルコニーに出られる間取りなら、入口からバルコニーへの動線もしっかり確保しましょう。

 

書斎

集中して作業したい方には個室型の書斎がおすすめですが、リビングや寝室の一角に書斎スペースを設ける間取りも人気です。
パソコンと資料を広げられる大きさのテーブルや、座り心地のよいチェアなどを用意しましょう。
気が散らない向きにデスクを設置したり、手の届きやすい位置に収納を置いたりと、作業に集中できる環境を整えることが大切です。

 

和室

座ったり寝転んだりする生活を楽しめるように、和室は背の低い家具で統一するとよいでしょう。
リビングと隣接した和室の場合は、リビングに置く家具もロースタイルで合わせると、圧迫感のないまとまった空間に仕上がります。

 

子ども部屋

子どもは成長とともに体格も変わってくるため、長く使えるサイズやデザインの家具を選ぶのがポイント。
まずは集中しやすい場所に机を配置して、机から見えない位置にベッドを置くのがおすすめです。
子ども部屋が狭い場合は、ロフト型ベッドなどで縦の空間をうまく活用するとよいでしょう。

 

 

家具レイアウトに困ったらリフォーム会社に相談を

家具のレイアウト次第で、部屋の使いやすさや体感の広さはぐんとアップします。
今の間取りでは理想のレイアウトができない場合は、リフォームするというのも一つの手。
たとえば部屋が狭い場合は、間仕切り壁を撤去して部屋を一つにつなげることもできます。
理想の家具の配置を考えて、それに合わせてリフォームすることも可能です。
家具レイアウトに困ったら、ぜひ一度「わが家のマイスター」にご相談ください。