キッチン・洗面台・お風呂・トイレの水まわりの掃除に苦労している方は多いはず。
リビングなら掃除機をかけるだけですみますが、水垢・ヌメリ・黒カビなど、水まわりにはガンコな汚れも多いですよね。
簡単に水まわりの汚れを落とすポイントは、場所ごと・素材ごとにお掃除方法を変えること。
今回は場所別の具体的な掃除方法や、簡単にキレイにするコツをご紹介します。
水まわりの掃除方法【キッチン編】
キッチンは水と油を使うため、他の水まわりと比べて手強い汚れが多いもの。
部位別で掃除方法を紹介します。
シンク・蛇口
ステンレスシンクや蛇口で目立つのが、うろこ状の白い水垢。
アルカリ性の汚れなので、酸性の洗剤で中和しましょう。
水200mlにクエン酸やお酢を小さじ1程度入れてスプレーし、キッチンペーパーやラップでカバーして1時間位おくと、取れやすくなります。
コンロ・換気扇
コンロや換気扇のベタベタした油汚れや焦げには、重曹がおすすめです。
軽い汚れなら、水で薄めた重曹でふき取ります。
こびりついた汚れは、ペースト状の重曹を塗って時間をおいてからこすると落ちやすくなるでしょう。
ガスコンロの五徳や換気扇のフィルターは取り外して、お湯+重曹でのつけ置きを。
ワークトップ(天板)
ワークトップの素材は、ステンレス・人工大理石・セラミックが代表的。
どの素材も基本的には柔らかい布やスポンジに食器用洗剤(中性洗剤)をつけてふき取ります。
しつこい汚れには、メラミンスポンジや粒子の細かいクリームクレンザーを使うことも。
細かい傷がつくことがあるので、目立たない部分で試してから使うことをおすすめします。
また、素材によっては使用できない洗剤もあるので、必ず説明書をお読みください。
- ステンレス
・粗いクレンザーは傷つくことがあるので使わない
・金属タワシはもらいサビの原因になるので避ける - 人工大理石
・粗いクレンザーは傷つくことがあるので使わない
・酸性やアルカリ性の洗剤で変色することがある - セラミック
・金属タワシは黒ずむことがあるのでナイロンタワシ等を使う
水まわりの掃除方法【洗面台編】
洗面台で日々の掃除が必要になるのは、主に鏡と洗面ボウルです。
水垢汚れが中心なので、こまめにお手入れしておけば、それほど手間はかかりません。
鏡
鏡の表面についているのは、水に含まれた成分が固まった水垢が中心。
水垢は、クエン酸水やお酢を染み込ませたキッチンペーパーやラップで覆って放置すると取れやすくなります。
また手洗い・洗顔・歯磨きで石鹸カスや歯磨き粉が飛び散ったら、こまめにふき取りましょう。
洗面ボウル
洗面ボウルは、主に陶器製・樹脂製の2種類があります。
どちらも基本的なお手入れは、スポンジ+中性洗剤でOK。
ガンコな汚れは素材に合わせて掃除方法を変えたほうがよいでしょう。
- 陶器製:クリームクレンザーやメラミンスポンジの使用OK。
- 樹脂製:研磨すると細かい傷がつく恐れがあるため、特に汚れが気になる部分にのみメラミンスポンジを使用する。
水まわりの掃除方法【お風呂編】
お風呂の主な汚れは、水垢・石鹸カス・皮脂汚れ・黒カビ。
汚れの特徴にあわせて、掃除方法を変えるのがポイントです。
水垢・石鹸カス
鏡や水栓についた水垢や石鹸カスには、酸性洗剤(クエン酸やお酢など)がよく効きます。
鏡や蛇口のしつこい水垢には、酸性洗剤を染み込ませたクッキングペーパーの上からラップをかぶせて、しばらく放置してから水で洗い流しましょう。
石鹸カスはカビの栄養になるので、こまめに掃除すると防カビにもつながります。
皮脂汚れ
浴槽の皮脂汚れには、アルカリ性洗剤(重曹や酸素系漂白剤など)が効果的です。
重曹は粉の状態で振りかけたり、ペースト状にして塗ったり、水で薄めてスプレーしたりと色んな使い方ができます。
ピンク汚れ
ピンクのヌルヌルした汚れは菌の一種。
中性洗剤で落としたつもりでも再発生しやすいので、水で薄めたエタノールを吹きかけるのがおすすめです。
黒カビ
皮脂や石鹸カスがたまり、温度や湿度が高いまま放っておくと黒カビの原因に。
毎日お風呂を上がる前に、お風呂全体にお湯と水をサッとかけると黒カビが生えにくくなります。
発生してしまった黒カビには、塩素系のカビ取り剤が効果的。
カビ取り剤が残っているとお風呂場を傷める原因になるので、長く置きすぎず、水で十分に洗い流しましょう。
水まわりの掃除方法【トイレ編】
トイレは尿の飛び散りなどで、汚れやニオイが気になる部分。
それ以外にも便器内の黒ずみや尿石など、独特な汚れもあります。
便器
便器で気になるのが「さぼったリング」と呼ばれる、水たまりの縁の輪っか状の黒ずみ。
トイレットペーパーを便器内全体に敷いて、その上からカビ取り剤をスプレーして20~30分放置。
そのままトイレットペーパーごと水を流せば、ゴシゴシこするより手軽に黒ずみを落とせます。
便座
樹脂製の便座は、乾いた物でふくと小さな傷がついてしまうことも。
トイレ専用シートや水を固く絞った布でふくと、便座を傷めずにすむでしょう。
便座のタイプによっては、ボタンで便座を外して、簡単に継ぎ目の掃除ができるものもあります。
壁や床
床だけでなく壁にも尿が飛び散って、ニオイの原因になっていることがあります。
床を掃除するときは、いっしょに壁もふいてあげるとニオイが気になりにくくなるでしょう。
水まわり掃除で気をつけたいポイント
水まわりをキレイに掃除するには、次のようなポイントがあります。
- 「場所ごと・素材ごと」が鉄則!
- 掃除道具は「身近な物」でOK
- 簡単掃除のコツは汚れをため込まない
ポイント1:「場所ごと・素材ごと」が鉄則!
キッチン・洗面台・お風呂・トイレの4つの水まわりで共通するのが水垢汚れ。
しかしキッチンなら油汚れや焦つき、トイレなら尿石や黒ずみ……と場所によって異なる汚れもあるので、掃除の仕方は場所によって変えるのが鉄則です。
また、同じキッチンでも、ステンレス製と人工大理石製では、お手入れ方法は変わってきます。
素材に合わせた洗剤や掃除道具を使わないと、変色したり傷がついたりすることもあるので注意が必要です。
ポイント2:掃除道具は「身近な物」でOK
水まわりの掃除に特別なものは必要ありません。
家で普段使っている物や、100円ショップやドラッグストアで簡単に買える物でもキレイになりますよ。
- メラミンスポンジ:水だけで汚れがよく落ちる
- 古い歯ブラシ:排水口や蛇口の隙間をこする
- ラップ:クレンザーや重曹をつけてこする
- キッチンペーパー:洗剤をパックしてつけ置きする
- 食器用洗剤:色んな汚れにオールマイティーに使える
- 重曹:黒ずみ、油汚れに
- クエン酸、酢:水垢汚れに
ポイント3:簡単掃除のコツは汚れをため込まない
水まわりのお掃除を簡単にする最大のコツは、こまめに掃除することです。
たとえば蛇口や洗面台は気づいたときにサッと水滴をふき取ると、ガンコな水垢に悩まされにくくなります。
しかしわかっていても毎日継続するのは難しいですよね。
そんなときは「火曜日はコンロをふく」「水曜日はトイレ掃除」など曜日を決めるのもおすすめ。
定期的なちょこっと掃除が習慣になれば、水まわりのお手入れは格段に楽になりますよ。
水まわりの汚れが落ちにくくなったら?
最近はこまめにふいても洗剤を使ってもいまいちキレイにならない……そう感じたときはリフォームのタイミングかもしれません。
水まわり設備の平均寿命は10〜15年ほどで、だんだんと汚れも目立ってくるようになります。
最新の水まわり設備は、汚れのつきにくいコーティングがされていたり、自動洗浄機能がついていたりと、お手入れのしやすさも格段にアップしていますよ。
掃除がラクになる水まわりのリフォームが気になる方は、ぜひわが家のマイスターに相談してくださいね。