床や壁など、どのような素材を使用しているかをよく確認せずに掃除してはいないでしょうか。
掃除において重要なのは、素材に合わせて適切な道具や洗剤を使用するということであり、誤った方法だと、汚れをきちんと落とせなかったり、素材を傷めてしまう恐れがあります。

そこで今回のコラムでは、床や壁など、正しい掃除方法を素材別に解説していきます。
それぞれどのようなやり方が適切なのかを確認し、ぜひ実践してみてください。

 

 

目 次

素材別に大掃除のポイントを解説

冒頭でも解説した通り、効率良く掃除するためにはそれぞれの素材に合った方法を選択することが重要です。
今回のコラムでは、以下のカテゴリーに分けて、それぞれの素材に合った掃除方法をご紹介いたします。

  • 玄関
  • 窓ガラス

 

床の掃除のポイント

まずは床を掃除する際のポイントを、素材別に解説していきます。
自宅の床に合った掃除方法を実施してみてください。

  • 合板フローリング
  • 無垢フローリング
  • クッションフロア
  • ハードフロア

 

合板フローリング

木材でできたフローリングは基本的に水や洗剤の使用は推奨されていません。
素材が傷み、劣化を早めてしまう恐れがあります。

まずは掃除機で表面のホコリを吸い取り、ウェットシートでベタつきや油性汚れをサッと拭き取ります。
ある程度表面が乾いてからフローリング用のワックスをかければ、床がピカピカになるだけでなく、傷やホコリが付くのを防いでくれます。

 

無垢フローリング

無垢材とは天然木からそのまま切り出した木材のことであり、自然な風合いと温もりが特徴です。
しかし、合板と比較して繊細で、表面が柔らかく、細かい傷が付きやすいというデメリットがあります。

水分にも弱いため、水拭きは掃除機をかけた後に固く絞った雑巾で軽く拭き取る程度に留めておきましょう。
ワックスは、無垢フローリングに使用できない商品があるため、事前によく確認する必要があります。

 

畳の目に沿って掃除をすることで、隙間に入った汚れをきれいにすることができます。
目に逆らって掃除すると、傷をつけたり、ゴミがより深い部分に入り込んでしまう恐れがあります。
掃除機やほうきを使用して、優しく掃除してあげましょう。

畳干しを行う場合は、天気の良い日に直射日光を避けて4〜5時間ほど干します。

 

クッションフロア

名前からイメージできる通り、適度なクッション性で音や衝撃を吸収してくれるクッションフロアは、耐久性が高くお手入れも簡単です。
多くはビニール素材でできており、水分にも強いため、汚れが付いた箇所は洗剤を付けた雑巾で拭き取っても問題ありません。

また、表面が滑り過ぎて転倒しやすくなる恐れがあるため、クッションフロアへのワックスの使用はおすすめしません。
掃除機と水拭きだけでも十分きれいにすることができます。

 

ハードフロア

ハードフロアとは、タイルや天然石のような固い素材でできた床のことを指します。
他の素材と比較して劣化はしにくいですが、扱いが難しく、自分自身でお手入れすると、逆に傷つけてしまう恐れがあります。
普段は繊維が細かい布で表面の汚れを拭き取り、定期的に業者に依頼してメンテナンスすることが望ましいです。

 

 

壁の掃除のポイント

次に壁をきれいに掃除する際のポイントを素材別に解説していきます。

  • ビニールクロス
  • 紙クロス
  • 織物クロス
  • オレフィンクロス
  • 珪藻土
  • 漆喰

 

ビニールクロス

一般家庭で使用されている壁紙はほとんどビニールクロスです。
軽度の汚れであれば、スポンジやタオルで吸収させるように拭き取ります。

油などを含む汚れはなかなか落ちないため、中性洗剤を使用しましょう。
それでも落ちない場合はラッカーシンナーの使用もおすすめですが、強くこすり過ぎると壁紙を痛める恐れがあるため、注意が必要です。

 

紙クロス

紙クロスはビニールクロスに比べて耐久性が低く、一度汚れが染み付いてしまうと、なかなか落とすことができません。
大掃除まで放っておくのではなく、汚れに気付いたらすぐにきれいにすることを心がけましょう。

また、スポンジやタオルで擦る前に、はたきなどで表面のホコリを落としておきましょう。
汚れを拭き取る際、壁紙への負担を減らすことができます。

 

織物クロス

織物クロスは織物や不織布、フェルトなどの紙で裏打ちした壁紙で、基本的に水拭きすることができません。
シミを作ってしまう原因になるため、普段からこまめに掃除することが重要です。
実際に掃除する際は、はたきや布で優しく叩く、あるいはブラシのアタッチメントを装着した掃除機を使用しましょう。

 

オレフィンクロス

オレフィンクロスは樹脂を使用したプラスチック素材の壁紙です。
ビニールクロスに近い性質を持っていますが、汚れが染み付きにくく、水拭きが可能であるため、他の素材に比べてお手入れは簡単です。

ただ、強力な洗剤やシンナーは表面を溶かしたり、変色を引き起こす恐れがあります。
落としにくい汚れに関しては、希釈した中性洗剤を使用しましょう。

 

珪藻土

コースターやバスマットにもよく使用される珪藻土は吸水性が高く、水分や汚れをすぐに吸収してしまいます。
軽い汚れであれば消しゴムできれいにすることができますが、強く擦ると表面を傷つけてしまう恐れがあるため、乾いた布で優しく拭き取りましょう。
ホコリなども吸収しやすいので、はたきで定期的にきれいにするのもポイントです。

 

漆喰

漆喰も珪藻土と同じように消しゴムでよごれを落とすことができますが、どうしても落ちない汚れが付いてしまった場合、壁ごと汚れを削り落とすことができます。
必要に応じて、スポンジやサンドペーパーを使って表面を薄く削りましょう。

 

 

玄関の掃除のポイント

家の入口である玄関は非常に汚れが溜まりやすい場所です。

  • 人工素材
  • 天然石

素材としてはこの2つに分けることができるので、それぞれの掃除方法を解説いたします。

 

人工素材

人工素材とはタイルやコンクリートのことを指し、ほとんどのご家庭ではこの人工素材が使用されています。
いずれの素材も耐久性に優れているため、デッキブラシでゴシゴシ擦っても問題ありません。

ただ、玄関はホコリが溜まりやすいので、そのままほうきで掃くとどうしてもホコリが舞い上がってしまいます。
濡らして細かくちぎった新聞紙を玄関に撒き、一緒に掃くことで、ホコリが新聞紙に絡まり、舞い上がるのを防ぐことができます。

 

天然石

玄関にもハードフロアと同様、大理石・御影石・ライムストーンといった天然石が使用されている場合があります。
素材自体の耐久性は高いですが、表面は傷が付きやすく、洗剤もシミの原因になる恐れがあります。

硬い掃除器具や洗剤・薬剤の類は使用せず、優しくお手入れすることを心がけましょう。

 

 

窓ガラスの掃除のポイント

窓ガラスを掃除する際のポイントは、外側と内側で適切な掃除方法が異なるということです。
それぞれの汚れの特徴を踏まえた上で、実践してみましょう。

 

窓ガラスの外側

窓ガラスの外側はホコリや砂、排気ガスなど、様々な汚れが付着しますが、中でも落としにくいのは水垢です。
通常の洗剤だとなかなかきれいに落ちないため、専用の水垢落としを使用するのがおすすめです。

 

窓ガラスの内側

一方、窓ガラスの内側には皮脂や油汚れ、タバコのヤニなどが付着しています。
水拭きできれいにならない場合は重曹を使用しましょう。
窓ガラスの内側に付き得る、ほぼ全ての汚れに対応しています。

 

 

リフォームで掃除の負担を軽減

大掃除の負担を下げるためには普段から家を清潔に保っておくことが大切ですが、今回解説したように、素材によって汚れの付きやすさや、お手入れのしやすさは異なります。
特に床や壁は素材による差が大きいため、掃除の負担を減らしたいという場合は、気になる箇所をリフォームすることもおすすめです。

近年の建材はデザインが多様化しているだけでなく、機能性も徐々に上がってきています。
より快適な生活を実現するためにも、ご自宅に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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