キッチンは、料理をする場所であるだけでなく、家族が集い、食を楽しむ大切な空間です。と同時に、調理器具・食器・食材・調味料など様々なものがたくさん集まる場所でもあります。
使いやすさと美しさを両立できる収納に見直すことで、家事負担を軽減して、毎日の料理が楽しくなるキッチンにしてみませんか?
本記事では、キッチン収納の基本から具体的な方法まで詳しく解説します。
キッチン収納3つの基本原則!
使いやすさと美しさを両立できるキッチン収納を叶えるためには、まず基本を理解することが重要です。これから紹介する方法は、どのようなキッチンにも応用が可能な収納計画の基本となります。
1.収納するものをカテゴリーごとにまとめる
収納したいもののカテゴリー分けは、整理収納の第一歩です。調理器具・食器・食材・清掃用品など、用途や特性に応じてまとめることで、必要な物を素早く見つけることができます。
手順としては、キッチンにあるすべてのものを一度取り出し、カテゴリー別に分類しましょう。調理に使用する鍋や平鍋、切る・混ぜる・測るなどの動作に必要な道具類、食事に使用する食器類、食材や調味料など、機能別にまとめます。同じカテゴリーのものを同じ場所に収納することで作業効率がグッと向上します。また「家に同じものがあるのに、見つけられないまま買ってしまった」という二度買いも回避できます。
2.収納空間を広く確保する
キッチン収納において、詰め込みすぎは大敵です。適度な余白を保つことで、モノの出し入れがスムーズになり、掃除もしやすくなります。
また、垂直空間の活用も重要なポイントです。棚の高さが調整可能な収納を選ぶことで、収めたいもののサイズに合わせて最適な収納空間に配分することができます。
3.収納場所を作業の流れに合わせる
キッチンでの作業動線を意識した収納の配置は、調理の効率を向上させます。
基本的な作業の流れは、冷蔵庫から食材を取り出し、流し台で洗って、調理台で下準備、コンロで調理、そして盛り付け・配膳という順序になります。この動線をトライアングルのように配置することで無駄な動きが減り、調理の効率がアップします。各場所に必要なアイテムを収納することでスムーズな作業動線を叶えられます。
アイテム別収納テクニック
キッチンツール
まず、菜箸やおたまなど、よく使うツールは吊るす収納がおすすめです。
- マグネットバー : 壁面にマグネットバーを設置し、マグネットの付くツールを吊り下げれば見た目がスタイリッシュで、使いたいときにサッと手に取れます。
- S字フック : レンジフードのバーや吊り戸棚の下に取り付けたバーにS字フックをかけてツールを吊るします。
次に、細々としたツールは、引き出しに収納することで、キッチン全体がすっきりとした印象になります。
- カトラリーケースの活用 : サイズや形の異なるカトラリーケースを組み合わせて、引き出しの中に仕切りを作ります。ツールごとに定位置を決めることで、ごちゃごちゃになるのを防げます。
- 立てる収納 : 深さのある引き出しには、ツールを立てて収納するのがおすすめです。仕切りボックスを活用すれば、ツールが倒れるのを防げます。
最後に、シンク下はデッドスペースになりがちですが、工夫次第で有効活用できます。
- 突っ張り棒 : シンク下の扉の内側に突っ張り棒を設置し、そこにスプレーボトルを引っ掛けたり、フックを使ってツールを吊り下げたりできます。
- ファイルボックス : フライパンや鍋を立てて収納することで、デッドスペースをなくし、必要なものをすぐに取り出せるようになります。
調味料
使う頻度が高い調味料(塩、砂糖、醤油、みりん、油など)は、コンロまわりや作業台のすぐ近くに置くのがおすすめです。ストックや使用頻度が低いもの(スパイス、粉類、ドレッシングなど)は、引き出しや戸棚の中に収納。
お気に入りの調味料は、あえて見せる収納にすることで、キッチンを魅力的に演出できます。また、同じシリーズの容器に詰め替えることで、キッチン全体に統一感が生まれて見た目もスッキリ。
鍋類
最も一般的な引き出し収納ですが、少し工夫するだけで劇的に使いやすくなります。
- ファイルボックスやスタンドを使う : 鍋やフライパンを立てて収納することで、重ねてしまう必要がなくなり、使いたいものをサッと取り出せます。サイズに合わせて、ファイルボックスや専用のフライパンスタンドを活用するのがおすすめです。
- 取っ手と蓋を別々に収納する : 着脱式の取っ手がついた鍋や、ガラスの蓋など、かさばるものは分けて収納しましょう。取っ手は引き出しの空いたスペースに、蓋は専用のスタンドに立てて収納すると、場所をとりません。
- 突っ張り棒で仕切る : 引き出しの奥行きに合わせて突っ張り棒を複数本設置すれば鍋が倒れるのを防ぐ仕切りになります。深さのあるシンク下やパントリーの収納も、工夫次第で使いやすくなります。
- 回転式トレー : 奥のものが取り出しにくい場合は、回転するトレーを置くことで、どの鍋もスムーズに取り出すことができます。
- 重ねる収納 : 使う頻度や大きさを考慮して、重ねて収納する方法です。鍋と鍋の間に布などを挟むと傷つきを防げます。
理想的な収納を実現するための工夫
カフェのような空間の「見せる収納」
ただ隠すだけでなく、あえて見せる収納を取り入れることで、キッチンがおしゃれな空間に変わります。
オープン棚や造作棚を設置すれば、お気に入りの食器や調理器具をディスプレイ感覚で飾ることができます。デザインがおしゃれなものは、吊り下げ収納にすることで、お店のような雰囲気を演出できます。
ポイントは、見せるものを厳選すること。色やデザインを統一するだけで、生活感を感じさせない、洗練された空間に生まれ変わります。
「デッドスペース」を活かした収納
マグネット式の壁面収納や、レールを取り付けてツールを吊り下げることで、調理スペースを広く確保しながら、収納力をアップさせることができます。
また、パントリーを設けるリフォームも人気です。食品や飲料のストックをまとめて収納できるため、キッチン全体がすっきりと片付きます。
家事動線を考えたキッチンの間取り
毎日の家事をラクにするキッチンは、収納のテクニックと工夫で理想の空間に近づけることができます。
一方で、「冷蔵庫→シンク→調理スペース→コンロ」の動線をトライアングルのように配置するなど、家事効率の向上には動線の見直しも重要となります。
キッチンと隣接するパントリー、ダイニング、ランドリールームなどとの動線も考慮した間取りも大切なポイントです。
「どんな収納が自分に合っているかわからない…」「理想の家事動線ってどうやって考えればいいの?」そんな悩みは、ぜひリフォームのプロにご相談ください。
わが家のマイスターでは、お客さまお一人おひとりのライフスタイルや家族構成、そして理想のイメージを丁寧にヒアリングして、最適なプランをご提案させていただきます。ぜひお気軽にご相談ください。