レンジフードはコンロの上部に設置され、調理中に発生する煙や臭いを屋外に排出する役割があります。
快適さと安全のためにも欠かすことができませんが、定期的にメンテナンスを行わないと、わずか数年で故障してしまうことも考えられます。

そこで、今回はレンジフードのリフォームについてご紹介いたします。
レンジフードの種類やリフォーム費用の相場が気になるという方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

目 次

レンジフードと換気扇の違い

煙や臭いを排出する機能を持っていることは換気扇も同じですが、レンジフードとはいくつか相違点があります。

最も大きな違いは、換気扇は基本的には壁に設置する必要があるという点です。
そのため、以下のようなデメリットを伴います。

  • 設置場所が制限される
  • 換気扇から室内が見える
  • 室内の音が漏れる
  • 屋外の風の影響を受ける

レンジフードには、煙と臭いの通り道となるダクトが付属しており、これらの欠点を解消しています。
また、コンロ全体を覆うように設置されているレンジフードには、換気扇に比べて煙や臭いが漏れにくいという特徴があります。
見た目もスタイリッシュなものがあり、レンジフードの普及率は年々高まっています。

 

 

レンジフードが劣化するとどうなる?

一般的にレンジフードの耐用年数は10年程度です。
定期的な清掃やメンテナンスもせず、長年使用していると、問題なく機能しているように見えても、経年劣化によって換気機能が低下している可能性があります。

スイッチを入れた際、異音が聞こえたり大きく振動している場合は、既に故障している可能性があるため、一度専門家に確認してもらいましょう。
また、ティッシュペーパーを近づけると正常に換気できているか確認することが可能で、フィルター部分にピタッと吸い付けば問題ありません。

 

 

レンジフードの種類

レンジフードには以下の3種類があります。

  • ブーツ型
  • スリム型
  • フラット型

それぞれ特徴が異なるので、一つひとつ解説していきます。

 

ブーツ型

ブーツ型はレンジフードの中で最もスタンダードなタイプだと言えます。
煙や臭いの収集率が高い形状をしているため、できるだけ部屋の中に臭いを充満させたくないという人におすすめです。
定期的にフィルターを清掃する必要がありますが、コンロに対して斜めに設置されているため、清掃しやすいです。

 

スリム型

スリム型はすっきりした見た目が特徴で、キッチンのデザインのこだわりが強い人にとって高い人気があります。
他のタイプと比べ、レンジフードの各部品の繋ぎ目や溝が少ないほか、ノンフィルタータイプもあり、清掃の手間が軽減されます。

 

フラット型

フラット型は上記した二つのタイプと比較して非常に薄く、天井が低いキッチンでも設置できる場合があります。
ただ、ブーツ型と違い、フィルターがコンロと平行の向きに設置されており、掃除がしにくいというデメリットもあります。

 

 

ファンの種類

次にファンの種類をご紹介いたします。
先ほど解説したレンジフードの種類と同じように、それぞれメリットとデメリットがあります。

 

プロペラファン

プロペラファンは扇風機のような形状をしたファンです。
比較的安価で、基本的には換気扇に使用されていますが、レンジフードに使用されている場合もあります。
外の風の影響を受けやすく、風が強いと煙や臭いを上手く排出できなくなってしまう恐れがあります。

 

シロッコファン

一般的なレンジフードに使用されているのがシロッコファンです。
筒状に取り付けられた細長い羽根が回転することで煙や臭いを吸収し、ダクトを通じて屋外に排出します。
羽根の枚数が多い分、清掃の手間がかかってしまいますが、作動音が静かというメリットがあります。

 

ターボファン

ターボファンは構造こそシロッコファンに近いものの、羽根の枚数が少ない代わりに、1枚1枚の面積が広いです。
また、名前からイメージできる通り、回転スピードが高く、煙や臭いを効率的に排出することができる一方で、作動音が大きくなってしまっています。

 

 

おすすめのレンジフード

レンジフードの種類などを一通り解説したところで、具体的にどのようなレンジフードがおすすめなのか解説します。

 

形状はスリム型が人気

先ほどレンジフードには

  • ブーツ型
  • スリム型
  • フラット型

以上の3種類があると解説しましたが、最もスタンダードなのはブーツ型のレンジフードです。
ただ、近年はスリム型もリフォームでの人気が高く、徐々に普及率が上がってきています。
他のタイプに比べ、見た目がスタイリッシュでメンテナンスの手間も少ないということが人気の理由になっています。

 

ノンフィルタータイプはメンテナンスも簡単

レンジフードはそこまで頻繁に掃除を行う必要はありませんが、少しでも家事の
負担を軽減するためには、ノンフィルタータイプのレンジフードがおすすめです。

また、メンテナンスの手間という点においては、自動洗浄機能を搭載したレンジフードも高い人気があります。
メンテナンスが全く必要なくなる訳ではありませんが、一部だけでも自動で洗浄してくれることで、使用者の負担が軽減されます。

 

コンロ連動型なら切り忘れもなくなる

最新のレンジフードの中には、ガスコンロやIHクッキングヒーターと連動しているタイプもあります。
調理中にスイッチを入れるのを忘れていた、あるいは調理が終了したのに切れ忘れていたということを防ぐことができます。
ガスコンロやIHクッキングヒーターの火力に応じて、換気量を自動で調節してくれるタイプもあり、基本的に使用者がレンジフードに触ることがなくなります。

 

 

レンジフードのリフォーム・交換費用

最後にレンジフードのリフォームや交換にかかる費用について解説していきます。

 

レンジフードの本体を設置、あるいは交換する場合の費用相場はおよそ15万円〜です。
レンジフードの商品価格はもちろん、キッチンの構造によって以下の三種類が考えられ、それぞれ発生する工事費用が異なります。

 

壁付け型レンジフード

壁付け型レンジフードはキッチンの角に設置する、最もオーソドックスな設置方法です。
作業も比較的容易であるため、平均相場は最もリーズナブルです。

 

 

横壁付け型レンジフード

コンロが壁際にない対面キッチンなどには、横壁付け型レンジ―フードが必要になります。
設置場所が角ではなくなることによって壁との接地面が少なくなる分、設置難易度が上がり、工事費用は少し高くなります。

 

吊型レンジフード

天吊型レンジフードは横側がどの面も壁に接しておらず、上部が天井に繋がっているだけの構造をしています。
例えば、アイランドキッチンはキッチン自体が壁から離れているため、天吊型レンジフードが必要になります。
壁と全く接地していない分、横壁付け型レンジフードよりさらに設置難易度が高く、3種類の中では最も高額になる傾向にあります。

 

 

キッチン全体のリフォームもおすすめ

レンジフードはキッチンを清潔に保つために欠かせない機能です。
換気扇と比較してはるかに性能が高いので、使用されている換気扇の劣化が気になるという場合はぜひご検討ください。

また、レンジフードだけでなく、キッチン全体をリフォームすることもおすすめです。
大切なマイホームに長く住むためには、定期的にリフォームをすることが望ましいので、レンジフードはもちろん、水まわりの劣化が気になってきたという場合には「わが家のマイスター」にご相談ください。