近年、物価上昇が続くなか、電気代の高騰も切実な問題です。
家計が受けるダメージも大きく、省エネの重要性がより一層高まっています。

節電には我慢が必要というイメージがありますが、実は日々の小さな工夫で効果が得られることも。
そこで今回は、この電気代高騰の時代を賢く乗り切るための、実践しやすい2つの省エネアイデアをご紹介します。

 

 

目 次

電気代高騰とわたしたちの暮らしの変化

電気代の上昇は顕著で、家庭用電気料金の平均単価は過去12年で約59%も上昇しています。(※1)
節電に対する意識も高まっており、インターネットでも検索されるキーワードとなっています。
しかし、電気代高騰の危機感を感じながらも、まだ具体的なアクションに移せていない方もいるのではないでしょうか。

まずは普段、自分がどのくらい電気を使っているのかを把握しましょう。
電力会社によっては、Web会員サービス(※2)を利用するとライフスタイルが似ている家庭との電気の使用量を比較することもできます。
(注)類似世帯比較の利用には、アプリ内で「世帯人数」「住居床面積」の登録が必要。

毎月チェックして自分の電気使用量と相場を比べてみると、節電の計画を立てやすくなります。

 

 

電気代高騰時代の2つの省エネアイデア

省エネを無理なく続けるために、日頃から意識しておきたい3つの省エネアイデアを紹介します。

 

対策1:電気代の高い家電の利用を減らす

家電の中で、もっとも消費電力が多いのはエアコンです。
危険な暑さが続く夏は、熱中症などで命に関わる恐れがあるため、エアコンの適切な利用が欠かせません。

一方で冬場は、電気代を意識してエアコンの使用頻度を抑える工夫もしやすいです。

 

<具体的なアクション>

  • 衣類を重ね着する
  • 湯たんぽやブランケットを使う
  • ガスファンヒーターを使う

また、エアコン以外にも、電気ケトルではなくガスコンロでお湯を沸かしたり、保温性の高いポットを使うことで沸かしなおしを減らすことも節電に繋がります。
目的に合わせて、適切な暖房機器や使用する家電を選びましょう。

 

対策2:節電しやすい工夫をする

節電を継続するには、実践しやすい環境づくりが重要です。

多くの家電はオフにしていても待機電力を消費していますが、毎回コンセントを抜き差しするのは面倒です。
節電タップを使えばスイッチ一つで待機電力をカットでき、簡単に節電効果が得られます。

また、蓄電池を設置して遠隔モニタリングサービスを利用したり、HEMS(※3)の導入により、電気やガスといったエネルギー消費量を「見える化」することで、数値で確認できるので省エネへのモチベーションにも繋がります。

 

 

 

電気代高騰で注目される「断熱性能」

こまかな節電対策も大切ですが、より大きな効果を得るには住宅全体の省エネ性能を上げることが重要です。
住まいの断熱性能を向上させれば、冷暖房の効率が改善され、電力消費を意識せずとも自然と節電できるようになります。
今回は効果的なリフォーム方法として、内窓や間仕切りの設置をご紹介します。

 

内窓を取り付ける

住まいの中でも窓は特に熱の出入りが多く、夏の昼間の冷房時には、窓を含む開口部から73%もの熱が室内に入り込んでいます。(※4)
窓からの熱の出入りを抑えるには、今ある窓の内側にもう一枚の内窓を設置して二重窓にするリフォームが効果的です。
既存窓と内窓の間に空気の層ができることで、熱が伝わりにくく断熱効果が高くなります。
内窓にも種類があり、断熱性能の高いガラスやサッシを使うと、さらに断熱性能が向上します。

 

<ガラスの種類>

  • 単板ガラス   :1枚のガラス
  • 複層ガラス   :2枚以上のガラスの間に空気層などを設けたガラス
  • Low-E複層ガラス:複層ガラスの内側に熱の伝わりを抑える特殊金属膜をコーティングしたガラス

 

<サッシの種類>

  • アルミサッシ:昔からよく使われるアルミでできたもの
  • 複合サッシ :室外側にアルミ、室内側に樹脂を用いたもの
  • 樹脂サッシ :室外側・室内側どちらも樹脂でできたもの

 

間仕切りを設置する

大きなLDKなどの間取りは開放的ですが、住まい全体の断熱性が低いと冷暖房の効きが悪くなりがち。
ロールスクリーンなどの間仕切りで空間を仕切ると、冷暖房が効きやすくなります。
広く使いたいときは間仕切りを開けて、開放的な空間も楽しめますよ。

 

 

省エネ・断熱リフォームで電気代を削減しよう

電気代の高騰は、今後も続くと予想されています。
省エネ・断熱リフォームは、節電や省エネの効果を高めるだけではありません。
住まいの断熱性能が高まれば、外との温度差を減らして結露を防いだり、冬場に起こりやすいヒートショックのリスクを減らすなど、健康面への効果も期待できます。
住まいの断熱性を高めるリフォームが気になる方は、ぜひ「わが家のマイスター」に、お気軽にお問い合わせください。

 

【出典】
※1 経済産業省 資源エネルギー庁 日本のエネルギー2023

https://www.enecho.meti.go.jp/about/pamphlet/energy2023/02.html#section1

※2 Club TOHOGASアプリ

https://members.tohogas.co.jp/Outside/Content?content=C0F5723C16E54CE09B8E2A242ED15D37

※3 スマートハウスに欠かせないHEMSとは?リフォーム時の注意点 https://www.wagayano-m.com/column/hems/

※4 日本建材・住宅設備産業協会 省エネルギー建材普及促進センター「省エネ建材で、快適な家、健康な家」

https://www.kensankyo.org/syoene/qanda/mado/a_9.html