冬は一年でもっともエネルギー消費が増える季節です。
省エネ対策をするのとしないのとでは、光熱費に大きな差が出ます。
しかし、いくら節約できても、寒さをがまんするのは辛いもの。
快適に生活しながら、省エネを目指したいですよね。
そこで今回のコラムでは、寒い冬を快適に過ごしながら節約にもつながる、省エネアイデアをご紹介します。
冬が重要!寒いときこそ省エネ対策すべき理由
寒い冬は、夏に比べて電気やガスの使用量が増えます。
夏よりも冬の光熱費がかさむ理由は以下の通りです。
- 日没が早く、夏よりも照明をつけている時間が長い
- 水温が低いので、お湯を沸かすのにエネルギーがいる
- 厚手の衣類(トレーナー等)は、乾燥に時間がかかる
- 外との温度差が大きいので、エアコンの消費電力が増える
夏よりも光熱費が増えがちな冬に省エネ対策に取り組むことで、効率よく節約につながるでしょう。
ここからは場所別に具体的な省エネアイデアをご紹介します。身近なところから実践してみてくださいね。
リビング・ダイニングの省エネアイデア
リビングやダイニングなど、生活の中心スペースで省エネに気を配ることで、冬の消費エネルギーを大幅に減らすことができます。
エアコンの設定温度を少しだけ下げてみる
エアコンは、家中の家電製品の消費電力の約3分の1を占めているため、かしこく使って節電につなげましょう。
たとえば、設定温度を1度下げるだけでも、約1,650円(※)の節約になると試算されています。
※外気温度6℃、エアコン(2.2kW)の暖房設定温度を21℃→20℃にした場合。使用時間は1日9時間。年間で電気53.08kWhの省エネ、原油換算13.38L、CO2削減量25.9kg。参考/資源エネルギー省|省エネポータルサイト
エアコンのルーバーを下向きに設定する
暖かい空気は上に溜まりやすいため、エアコン(暖房)のルーバーは下向きに設定するのがおすすめ。
空気がお部屋の中を効率よく循環するので、体感温度がアップします。
さらに暖房効率を高めるには、定期的なエアコンのフィルター掃除も効果的です。
乾燥しにくいガスファンヒーターを使う
ガスファンヒーターは運転中に水分が発生するので、部屋が乾燥しすぎません。
湿度が高いと体感温度もアップするので、自然と節約につながりますよ。
暖房効率を高めるため、ガスファンヒーターもフィルター掃除を定期的に行いましょう。
床暖房で足元から心地よく暖める
「頭寒足熱」という言葉もあるように、足元から暖めるのが理想的な暖房です。
床暖房をとりいれると、冷えやすい足元から心地よく暖めることができます。
床暖房の種類は以下の通りです。
- 温水式:床下に温めたお湯を循環させる
- 電気式:床下の発熱体を電気で発熱させる
省エネ性を考えると、温水式がおすすめ。
ランニングコストが安く、リビングなどの広い部屋や家全体を暖めるのにも向いています。
キッチンの省エネアイデア
キッチンにも省エネできるポイントがたくさんあります。
冷蔵庫や調理家電の使い方、食器洗いの仕方などを工夫してみてください。
冷蔵庫に物を詰め込みすぎない
冷蔵庫に物を詰め込みすぎると、消費電力が増えてしまいます。
常温保存できるものは冷蔵庫に入れないなどの工夫をしましょう。
また、冷蔵庫の開け閉めの回数はなるべく少なく、短時間にするのもポイントです。
食器洗いは少しだけ低めの温度で
食器を洗うときは、お風呂のお湯よりも低めの温度設定がおすすめです。
湯温を2度下げると年間約1,430円(※)のガス代が節約できるという試算もあります。
※湯温を40℃→38℃に下げて1日2回手洗いした場合。水道水は20℃で65L使用。冷房期間を除く253日で試算。参考/資源エネルギー省|省エネポータルサイト
ケトルには水でなくお湯を入れる
ケトルでお湯を沸かすときは、給湯器でお湯を出してから沸かすようにしましょう。
給湯器はエネルギー効率が高いので、水から沸かすよりも電気代やガス代を抑えられます。
電子レンジで時短&省エネに
料理の下ごしらえには、電子レンジをうまく使うのがポイント。
ブロッコリーやかぼちゃなど加熱に時間のかかる食材は、電子レンジである程度やわらかくすると時短&省エネにつながります。
炊飯器の予約炊飯を活用しよう
炊飯器の保温時間が長くなると、消費電力が増えるだけでなく、ご飯の風味も落ちてしまいます。
炊飯器でお米を炊くときは、食事の時間から逆算して予約炊飯をするのがおすすめ。
保温時間が短くなると、おいしいご飯を食べられるうえ省エネもできて、一石二鳥です。
浴室・洗面所の省エネアイデア
次に、浴室や洗面所でできる省エネアイデアをご紹介します。家族みんなで気をつけてみましょう。
湯船の追い焚きを減らす
入浴時の省エネのポイントは、なるべく追い焚きを減らすこと。
家族全員ができるだけ続けて入り、短時間でお風呂をすませましょう。
帰りが遅い家族がいる日は、浴槽にフタをすることで、湯温が下がるスピードが緩やかになります。
シャワーの出しっぱなしをやめる
シャワーは1分間で約12リットルのお湯が出ると言われています。
4人家族でそれぞれが流しっぱなしにしていると、浴槽1杯分ものお湯を余計に流していることに。
こまめにシャワーを止めることで、ガス代の節約につながるでしょう。
ガス衣類乾燥機で衣類をパワフルに乾かす
トレーナーなど厚手の衣類が増える冬は、どうしても乾くのに時間がかかります。
ガス衣類乾燥機は電気乾燥機に比べてパワフルなので、洗濯物が早く乾きます。
トイレの省エネアイデア
冬のトイレでは、便座や洗浄水を温めて使っていますよね。
温度設定や使い方を見直すと節電につながります。
温水洗浄便座のフタは閉める
一般的な温水洗浄便座には、便器を温める機能がついています。
便座のフタを開けっぱなしにすると便座が冷めやすく、余計な電力を使うことに。
トイレを使ったあとはフタを閉めると、年間で約1,080円(※)の節約になると試算されています。
※年間で電気34.90kWhの省エネ、原油換算8.79L、CO2削減量17.0kg。参考/資源エネルギー省|省エネポータルサイト
便座や洗浄水の設定温度は低めに
便座や洗浄水は「ぬるめ」に設定することで省エネに。
便座の冷たさが気になるときは、便座カバーを使うのもおすすめです。
省エネリフォームでもっと健康・快適なおうちにしよう
ここまでご紹介してきた省エネアイデアは、毎日こまめな努力が必要です。
手軽に試せるのはメリットですが、努力の割には大きな効果がでないことも…
そこでおすすめしたいのが、少ないエネルギーで快適に過ごすための「省エネリフォーム」です。
省エネリフォームとは以下の通りです。
- 断熱リフォーム:窓や壁の断熱性能を上げて、暑さ寒さを軽減する
- 高効率設備リフォーム:節水トイレやエコジョーズなどの省エネ設備を導入する
- 創エネリフォーム:太陽光発電など家庭で電気を作り出す設備を導入する
初期費用はかかりますが、一度省エネリフォームをすると、普段どおりに生活をしているだけで省エネにつながります。
最優先で気をつけるべきは「開口部の断熱」です
省エネリフォームで優先して実施したいのが、開口部の断熱リフォームです。
窓は家のなかでもっとも熱の出入りが多い場所。
断熱性の高い窓サッシに交換したり内窓をプラスしたりすることで、外の寒さの影響を受けにくくなります。
冬は窓の近くに行くと、冷やっとした寒さを感じる家も多いですよね。
窓リフォームで断熱性をアップすると、冷暖房効率が高まって光熱費の節約に。
温度差が少なくなるので、冬の窓の結露にも悩まされにくくなりますよ。
省エネリフォームに詳しい会社に相談しよう
身近なところから省エネアイデアを実践することも大切ですが、継続するのはなかなか大変なものです。
省エネリフォームをすることで、冬だけでなく夏も快適に過ごせるようになります。
気になる方は、まずは省エネリフォームに詳しいリフォーム会社に相談してみましょう。
わが家のマイスターでは、お客さまそれぞれに最適な提案をさせて
いただきます。